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40代になったので高級スーツを買ってみたい方
スーツの価値は価格やデザインや素材では無く、存在する周囲の人々や環境によって決まる相対的なものであります。高級スーツを着ても見せる場所が無ければ価値はありません。職場で高級スーツを着て浮いた存在になっても意味がありません。したがって服装が趣味の方々は別として、周囲の服装と合わせるのが一般的であると思います。
服装が趣味の方であっても、状況によってはドレス ダウンを考える必要があります。例えば無理な融資を金融機関でお願いするなら、華やかなスーツより手入れの行き届いた真面目そうなスーツ スタイルのほうが適切です。ちなみに弔事用の黒いネクタイと、謝罪用のネイビー ネクタイは職場に常備しておきたいところであります。
一般論ではありますが、現在では定価10万円以上のスーツであれば高級スーツの範囲であると思います。しかし価格と見た目が確実に比例するのは20万円以上といった印象です。そして60万円以上になると、変態さんのレベルになります。お得感があるのは、定価14~18万円のスーツの半額セールといったところです。
若者さんの場合はカッコ良さより相手に不快感を与えないスタイルのほうが重要です。どこの国でも若者さんたちは安いスーツを着ております。服装のブランドに関心が薄い職場では、高級ブランドのスーツは無意味です。なんとかセレクトとか、どうたらカンパニーのスーツで十分であると思います。
一方で高級スーツは人前に出る方々や、人目を引く方々には有効なアイテムです。例えば一部上場企業の社長や役員の皆様。あるいは絶望的にイケていないファッション スタイルの国内スーパーカー乗りの皆様。そういった方々は無理をしてでも高級スーツを着る価値はございます。
さて、スーツに本気を出して購入しても着て行く場所が必要であります。職場に不向きのカッコ良いスーツはパーティーが最適ですが、日本でにはパーティーの習慣が根付いていません。結局スーツを着てセレクトショップや新宿伊勢丹メンズ館を訪れ、店員さんとファッションのお話をしたり買い物をして家に帰るというのはありがちな光景です。
しかしそのカッコ良いスーツが注目を浴びる場所があります。それはクラシックコンサート会場であります。この会場はドレスアップしている方々も多く、また特に他人と喋る必要も無いので映画鑑賞に行く場合と大差はありません。規模や入場料も様々ですが、音楽の知識は必要ないので一度は行かれてみてもよろしいかと思います。
さらに私がオススメしたいのは海外旅行でございます。海外旅行先で高級スーツを着てショッピングや食事を楽しむと気分が高まります。国内旅行では荷物が多くなりますが、旅行先での楽しみが増えるかもしれません。
高級スーツと言えばダブルブレストが圧倒的なカッコ良さであります。職場で使えるのであれば、最初の高級スーツはダブルブレストをオススメしたいところです。特にイタリアのダブルレスト スーツはジャケットの絞りの位置が高く、襟も大きいのでカッコ良さが違います。
参考までに海外ブランドの日本ライセンス商品はあまり出来がよろしくない印象です。特に国産生地を謳っているスーツでカッコ良いものは見たことがございません。高級スーツに機能性などは不必要なので、割り切って海外生地の高級スーツを購入するほうが後悔しないと思います。
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経歴:FerrariやRolls-Royceなどの高級輸入車の整備解説書・取扱説明書の翻訳者を経て、 政治家・芸能人・弁護士などのパーソナル スタイリングを担当。1966年生まれ。【言語:TOEIC840・初級イタリア語】
© 2023 やさぐれスタイリスト
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