ルカ グラッシアご兄弟のナポリ ファッション

40代のスーツスタイル
ルカ グラッシアはナポリ発祥のブランドでございます。近年はアメリカや日本国内でも積極的にトランクショーを行うなどして知名度が上昇しております。Luca Grassia氏(左:兄)Salvatore Grassia氏(中央:弟)。そしてご兄弟のブランド パーティーが新宿伊勢丹メンズ館において先日開催されました。

パーティーではルカ氏のフリーハンドによる生地裁断の実演もありまして、興味深く拝見させていただきました。ルカ氏によれば現時点でナポリの縫製担当従業員が14名(恐らく家族経営の親族の方々)、氏の裁断から仕上がりまでは約72時間を要するとのことです。また同ブランドのオーダー価格帯はジャケットが30万円前半~、スーツが30万円台後半~といったところです。


各国でトランクショーを行っているご兄弟は旅先で歓待を受けることが多く体重が増えたとおっしゃっていましたが、スーツ姿にはその気配がまったく感じられませんでした。つまり常に体にジャストフィットするようにご本人が修正または新調しているわけでございます。そして上記のご兄弟のファッションは純正ナポリスタイルであります。

ご兄弟がお召しのスーツのジャケットは、大きいラペル(下襟)が特徴的です。肩は胴体部分のアームホールより大きい袖のアームホールを立体的に「いせ込む」ことにより、ルカ氏の袖の付け根部分には「雨振り袖」と呼ばれる縦シワが入っております。

また肘を90度曲げたときの袖のシワに高級感がございます。生地の種類にもよりますが、スーツのような薄い生地を腕にキッチリ合わせることでこのような立体感が出ると思われます。袖ボタンはナポリ スーツ スタイルのこだわりである4個ボタンです(カジュアル ジャケットは1個または3個)。

ルカ氏のジャケットの肩から背中にかけてのフィットも綺麗です。ちなみに私のジャケットは肩パッドが入っていないアンコンと呼ばれる形状ですが、ルカ氏のジャケットにはパッドが入っていると思われます。またシャツ襟の開度は広めであり、ネクタイはご両名とも小剣をずらして結んでいらっしゃいます。

参考までにオーダーでスーツやジャケットなどを作る場合、実際に作るテーラーさんのファッションを注意深く観察することをオススメいたします。何故ならそのテーラーさんがブランドを代表するサンプルであるからです。つまり同ブランドの場合、グラッシアご兄弟と同様に体重が増えた方であってもカッコ良く着こなせるかと存じます。

ココをClick→記事タイトルとURLをコピー

コメント

当ブログの内容の流用はご遠慮ください

© 2023 やさぐれスタイリスト

過去記事

もっと見る