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メンズ ドレスコードの意味はオシャレをすることでは無い【写真】
私が最初にドレス コード(Dress Code)と呼ばる表現を耳にしたのは、今から30年以上前のアメリカ留学にしていた時でございました。当時のとあるディスコ(クラブ)の入り口の看板には「ドレス コード:短パン・Tシャツは不可」との但し書きがありました。したがって見知らぬディスコに出かける際には「そのディスコにドレス コードある?」と確認するのが習慣でした。
当時におけるドレス コードとは長袖シャツ+パンツ(ジーンズ以外)+靴(サンダル以外)のスタイルで十分でした。つまりドレス コードとは「ラフ過ぎる服装はNG」という意味であり、服装の詳細について考える必要はありませんでした。
現在はドレス コードが求められるパーティーに年数回出席したり、同じくレストランで食事をしております。そしてドレス コードと聞いて最初に用意するのはテーラード ジャケットでございます。西洋においてもドレス コードとテーラード ジャケットはほぼ同義語であります。
参考までに国内でドレス コードの解釈が乱立している原因は、それを必要とされる会合やレストランを訪れた経験も無い方々が、コーディネートなどの方法論をウェブ上で展開していることが挙げられます。またそれらの方々が都合の良い持論を用いて分類を増やすことで混乱に拍車をかけております。
基本的に西洋におけるメンズ ドレス コードは、フォーマルまたはそれ以外の二通りに大別されます。フォーマルはタキシード スタイルなので一般の方々には関係が薄く、それ以外とは「テーラード ジャケット着用」が主なスタイルとなります。
西洋諸国においてカジュアルなパーティーに出席される方々は、概ね上記のような服装となります(注:全員プロのイタリア人)。テーラード ジャケットを基本としますが、スーツ スタイルでも問題ありません。フォーマル色が強くなければ、夜の白パンツでもOKである模様です。
ちなみにイタリア人のパーティーと言えば派手なスタイルを想像しがちですが、意外と彼らは保守的です。それは西洋におけるドレス コードは生活の一部であり、日本と違って気合を入れたオシャレという考えはあまり持ち合わせてていないことも理由のひとつです。
ドレス コードでは通常ネクタイの指定はありません。一般的にネクタイの着用が必要なドレス コードとしてはビジネス アタイア(Business Attire)が挙げられます。しかしドレス コードの指定が無い場合でも、ビジネス用スーツでパーティーなどに出席する場合はネクタイを着用したほうが無難です。
ビジネス アタイアで指定された服装とは
そして注意すべきは冬季における外套はコートが規定となっている点です。例えばダウン ジャケット(コート)でパーティー会場や高級レストランを訪れた場合、西洋では男女をを問わず服装マナー違反との視線を周囲から浴びることもあります。
以上は出席者が皆同様の服装をしている会合におけるドレス コードの概要であり、簡単に言えばフォーマルで無い限りはビジネス スーツでも問題ありません。最もお手軽な方法としてはパーティー用ネクタイへの交換やポケット チーフ挿しが挙げられます。
一方で邪(よこしま)な妄想や期待が渦巻く華やかなパーティーに出席したり、高級レストランを訪れたりする際のドレス コードは自由度が高くなります。基本的にTシャツ・デニム・スニーカーは不可ですが、デニムと革靴のスタイルができる方であればダメージ ジーンズ以外ならレストランでも許容範囲内となります。
そのような場合でもテーラード ジャケット着用は必須ではあるものの、とりあえず長袖シャツと革靴を組み合わせておけば海外でも入店拒否をされることはありません。海外旅行時にはカジュアル スーツを1着お持ちになれば大抵の場所に入ることが可能です。
高級レストランやインフォーマルなパーティーでは、周囲の人々の服装と合わせる必要が無いので柄物ジャケットやシャツを使うことも可能です。ただし柄物は1点に絞り、ボヤけてうるさいスタイルを避けたほうがスマートです。最もオーソドックスなスタイルはテーラード ジャケット+白または青の無地長袖シャツ+チノパン+革靴、といった組み合わせになります。
いずれの場合にしても、モテたいメンズの皆様にとってテーラード ジャケットは必須アイテムとなります。何故なら女性を同伴して訪れるオシャレなレストランでは、ドレス コードが指定されていることもあるからです。
さらに年齢が上がるにつれて会社に限らず人付き合いの場面が多くなることもあるかと思います。そうなりますと仕事用スーツでは対応できないケースも増えてまいります。そういったことを考慮すれば、最低でもテーラード ジャケットとコットン パンツはお持ちなられたほうがよろしいかと存じます。
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経歴:FerrariやRolls-Royceなどの高級輸入車の整備解説書・取扱説明書の翻訳者を経て、 政治家・芸能人・弁護士などのパーソナル スタイリングを担当。1966年生まれ。【言語:TOEIC840・初級イタリア語】
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