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ビジネス シーンにポロシャツが適さない理由
夏はビズポロなどと呼ばれるスタイルが提唱される季節でありますが、東京都内では長袖白シャツスタイルのビジネス パーソンの皆様が大半でございます。そしてどんなに夏が暑くなったとしても、それがポロシャツに変わることは無いと思います。
ポロシャツはクールビズの一環として提唱されていますが、それは襟が付いているのでTシャツよりはマシであろうといった考えから由来していると思われます。また国内では提唱されているものの、西洋諸国ではビジネスの服装規定としては容認されていません。
それのみならずポロシャツが以下のようにビジネス スタイルに適さない理由が挙げられ、結論としてはビズポロと呼ばれるものは国内繊維産業救済目的も含めた官公庁職員さん限定のスタイルと考えても良いと思います。
まずポロシャツはスポーツウェアの範疇に属するのでスーパー カジュアル アイテムでございます。たとえどのようなデザインであっても対人関係を必要とするビジネス シーンには向きません。さらに序列も関係するビジネス シーンにおいては、快適性を優先できない場合もあります。
ポロシャツの素材はウール素材との相性が悪く、一般的なウール素材のサマー スーツと合わせることが困難です。特にホワイトやネイビーのポロシャツとグレーのウールパンツを合わせた場合、高確率で高校球児スタイルが完成いたします。
一方でポロシャツはチノパンなどのコットン素材のパンツとの相性は良いのですが、その場合はポロシャツと同時にコットンパンツも購入する必要があります。そしてチノパンはビジネス向けのパンツとは言い難い部分があります。
また何らかの理由でジャケットを着用する場合、ポロシャツや半袖シャツは腕部分が汗でべとついて不快になるのでクールビズの意図とは逆の結果となります。さらにどのような色やデザインのポロシャツであっても、襟が立たないものはジャケットと合わないので使えません。
ポロシャツの裾のイン・アウトは常に議論となり、また確固たる正解も存在しません。仮にスーツ スタイルで裾をインすることが不可避の場合はベルト無しのほうがスッキリと見える印象です。しかし着こなし方法の定義が曖昧なウエアは、本質的にビジネス シーンには不向きであります。
結局のところ取引先相手の方に「御社の服装は涼しそうで羨ましいですなぁ」などと言われることは、たとえ本心であっても嫌味であっても避けたいところであります。そういったことも踏まえれば冒険を犯してまでポロシャツを着用する理由は低いと思います。
参考までにカジュアル スーツなどをポロシャツと合わせるスタイルを問題無く実行できる方々は、常に空調が効いた職場に勤務されているアパレル関係者の皆様などに限られます。また個人的はジャケット着用時の腕の汗のべとつきは如何とも耐え難い感触があります。
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経歴:FerrariやRolls-Royceなどの高級輸入車の整備解説書・取扱説明書の翻訳者を経て、 政治家・芸能人・弁護士などのパーソナル スタイリングを担当。1966年生まれ。【言語:TOEIC840・初級イタリア語】
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