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セールで購入したスーツ・ジャケットの袖の修理や長さ
新品であってもセールなど購入したでスーツやテーラードジャケットは、袖丈が長すぎて詰める加工が必要な場合があります。購入した店舗が対応可能であれば問題無いのですが、多くの場合は購入後にご自分でお直し屋さんに依頼することになります。
購入時にボタンと糸が付属している場合は袖口から詰めてボタンを取り付けます。これはボタンの数や袖口の加工方法にもよりますが、おおむね6,000円~13,000円程度の費用が発生します。
参考までに上記のジャケットの袖はは袖先から詰めて本切羽(本開き)に仕上げました。また金属ボタンということもあり、重ねボタン仕上げにはしませんでした。そして総費用は約8,000円でした(購入当時)。
一方でイタリアではBottoni Bacciati(キスをしているボタン)とエレガントに表現される重ねボタンは玄人さん風の外見となります。そして本切羽であることを誇示するために上記のようにボタンを外して着用することもあります。
ちなみにイタリア製のジャケットやスーツであれば本切羽(本開き)で仕上げる価値はあると思いますが、袖口やボタンにそれほどこだわりが無い英語圏のブランドや日本製のジャケットでは必要無いと思います。
そして購入時に袖ボタンがすでに取り付けられている場合は肩口から袖を詰めることもあります(約8,000円~)。しかしアームホールが小さくなるので3~4㎝が限界で、これ以上詰める必要があるジャケットは体に合っていない可能性があります。
袖の長さに関しては好みもありますが、基本的にはお店が指定する長さで問題ありません。私の場合は腕を下げた状態で、腕時計が半分見える長さを基準としております。
ジャケットの素材によっては袖部分にシワが寄ったり、長袖シャツの摩擦などによって袖がたくし上がる場合があります。したがって、あまり短く詰めすぎると外見が悪化するので注意が必要です。
一般的なスーツの場合は少々長いほうが適切である印象です。また近年の大型腕時計は、長袖シャツの袖口が止まって降りてこないのでスーツ スタイルに適しているとはあまり言えません。
オーダージャケット(スーツ)は袖口の処理を含めてすべての調整が価格に含まれています。したがって袖口に限らず、納得がいくまでミリ単位で細かい調整を行うことが可能です。
このジャケットは購入時に若干長い袖丈でしたが、費用をかけて詰めるほとではありませんでした。最終的にはデニム素材ということもあり、洗濯による縮みなどで許容範囲の長さに落ち着きました。
上記のジャケットは袖丈が約2㎝長い印象です。この長さでも問題はありませんが、詰めたほうが現代風の袖丈となります。このジャケットは購入時に本切羽となっていたので、袖丈を詰める場合は肩口からになります。
いずれにしても袖の仕上がりは着用時の気分の高揚を左右するので、それなりの費用をかけたほうが満足度が高くなります。一般的に費用と仕上がりは比例するので、定価10万円以上のスーツやジャケットであれば総額1万円以上の加工料金を見積もると良いと思います。
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経歴:FerrariやRolls-Royceなどの高級輸入車の整備解説書・取扱説明書の翻訳者を経て、 政治家・芸能人・弁護士などのパーソナル スタイリングを担当。1966年生まれ。【言語:TOEIC840・初級イタリア語】
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