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スプレッツァは40代メンズ ファッションの最終形態
スプレッツァ(SPREZZA)はスプレッツァトゥーラ(SPREZZATURA)の略でございます。原語はイタリア語ですが、英語圏においてはどちらもファッション用語として認識されております。日本語に訳すのであれば「自然体の優雅な服装」といった意味となります。
この用語は近年のやり過ぎファッションやコスプレに近いスタイルの対極として使われるようになったと思われます。とは言っても簡単にできるスタイルでは無く、ある程度の期間とブランドに頼らずにアイテムを選ぶセンスが必要なので中級者以上向けとなります。
そういった意味においては若者さんたちより年季の入った40代以上の方々にとってお似合いのスタイルとなります。そして海外においてもスプレッツァを標榜する方々の多くは中高年男性が多い印象で、特にイタリア人は文化の多様性も相まって彼らの得意とするスタイルのようです。
基本的にスプレッツァはデザインでは無く、品質や色彩に重点を置いたアイテムを使います。かと言って柄物はあまり使わず、落ち着いた配色でコーディネートされています。そして男女に等しく受け入れられるファッション スタイルです。
ちなみに柄物を使えばオシャレに見えると勘違いされている方がいらっしゃいますが、目立つこととオシャレに見えることは違います。加えて全身ブラックや、白黒のコーディネートも独りよがりのコーディネートと見られがちなので同様です。
さらに上記のようなビシッと決めた3ピース スーツ スタイルや、カッコ良いと思っているのはご本人だけのアイビー ファッションなどはスプレッツァには該当しません。また体に馴染んだアイテムが主となるので、新品のアイテムを紹介するファッション誌のスタイリングもスプレッツァではありません。
一般的にスーツ スタイルはカッコ良く見えるのですが、カッコ良いのはスーツであって着ているご本人ではありません。また色柄やネクタイを変えてもスーツ スタイルは単調なので、どれも同じように見えて結局は「スーツがカッコ良い人」といった印象になります。
一方でスプレッツァは同じアイテムを繰り返し使って組み合わせを試行錯誤します。その意味からもジャケットとパンツが決まっているスーツ スタイルは、あまりスプレッツァ向けとは言えません。
スプレッツァは、長袖シャツ+パンツ+革靴のシンプルなスタイルから始めると良いと思います。またこれは40代の皆様にとって多くのシーンで使える汎用性の高いスタイルとなります。
重要となるのは柄物を使わずに体型に合ったシャツやパンツを着崩さずに着用することです。そして腕時計を含むいずれのアイテムも主張しないバランスが取れたコーディネートを目指します。
逆に言えばこのスタイルを得意とされる方は、すでにスプレッツァを完成させたも同然でございます。何故ならばご自分の体型を理解し、その体型にあったアイテムを選ぶことができるからです。
しかしながらスプレッツァは柄や色の組み合わせに正解があるわけでは無く、年間を通したスタイルなので多くのアイテムを必要とします。その中にはサングラスや指輪などのアクセサリ類およびスニーカーやTシャツも含まれ、それらを定期的に購入する必要もあります。
それでもセールなどを上手に活用して時間をかければ、どなたでもスプレッツァに到達することが可能です。そして服の好き嫌いを無くし、「私にはこれが似合う」といった思い込みを捨てれば意外とそれが早道であったりします。
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経歴:FerrariやRolls-Royceなどの高級輸入車の整備解説書・取扱説明書の翻訳者を経て、 政治家・芸能人・弁護士などのパーソナル スタイリングを担当。1966年生まれ。【言語:TOEIC840・初級イタリア語】
コメント
© 2023 やさぐれスタイリスト
はじめまして。
返信削除Blogを拝見しております。
凡々とした我が身ですが、主様のシュッとしたスタイルに
目が吸いつけられます。
「自身の体型を理解し、、」というお話しに、
刺激を覚えます。
折に触れて、拝読させて頂きたく存じます。
はじめまして。
返信削除コメントありがとうございます。
年齢とともに体型もファッションも変化するので、可能な限り停滞しないように心がけております。
これからもよろしくお願いいたします。