最新の投稿
多湿な日本の夏のオシャレは外気温30度が限界
一般的なオシャレ着は衣服としての機能性に劣るため、着用可能な気温域が限られます。そしてその上限は概ね摂氏30度であり、この外気温を超えるとオシャレどころではありません。特に高温多湿の日本の盛夏は、オシャレにはまったく向かないと言えます。
それが冬であれば重ね着をすることによって体温調節も可能ですが、夏は薄着にも限界があります。その場合はカジュアル スタイルにおいては、Tシャツ+短パン(ショーツ)+サンダルが薄着の限界コーディネートとなります。
またこの限界の薄着により、多くの方々が夏の気温差に鈍感になります。例えば摂氏10度と15度では着用する服装を変える必要がありますが、摂氏30度と35度の場合は同じ服装なので気温差を意識しにくくなります。
加えて熱帯夜もオシャレには厳しい環境です。真夏の夜はオシャレをして……などというのは軽井沢などの避暑地のお話で、昼間の熱がこもる都市部では地面からの熱で昼間とほとんど変わらない暑苦しさです。
近年ファッションメディアがゴリ押ししていたポロシャツは、20度台後半が限界と思われます。またポロシャツは涼しくもなければ、それほどカッコ良くも見えないスポーツウエアです。そして首周りに熱がこもりやすいので、真夏向けではありません。
テーラードジャケットをオシャレに着こなすのは25度が上限です。これ以上になると素材を工夫しても汗じみなどで外観が悪化する危険性があります。夜間の場合は20度前後が最も快適に過ごせる気温です。
一部ファッション中毒の方々が勧めるニットTシャツは、一般の方々には無縁のアイテムです。すべての開口部がリブで閉じるデザインのため、その部分に熱がこもります。また風を通すので、急な天候の変化などによって寒さを感じる場合もあります。
長袖シャツは素材にも依存しますが、30度までは耐えられると思います。袖を捲れば半袖シャツとあまり変わりませんし、冷房が効いた屋内では袖を下ろすことによって体温調節も可能です。
以上のように近年の日本における真夏ファッションは、スタイリッシュに見せることが難しくなっております。しかしながら私の試行錯誤の結果として、ストレートカットの裾の半袖シャツは、機能性と外観を両立できる可能性があると考えております。
ココをClick→記事タイトルとURLをコピー
経歴:FerrariやRolls-Royceなどの高級輸入車の整備解説書・取扱説明書の翻訳者を経て、 政治家・芸能人・弁護士などのパーソナル スタイリングを担当。1966年生まれ。【言語:TOEIC840・初級イタリア語】
© 2023 やさぐれスタイリスト
コメント
コメントを投稿
Spam comments will be removed