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スーツ用コートはラグラン袖のほうが着やすい
近年のメンズコートは、ヨーロッパに影響を受けた着丈が短めで細いシルエットが主流となっております。それらはコート単体で着用すると活動的な印象を与え、体型も細く見える特徴があります。 その一方でスーツやジャケットの上から着用した場合、肩周りが窮屈で全体的に着ぶくれした外観になりがちです。そしてそれは腕を通すアームホール(袖ぐり)部分の形状が小さい(狭い)ことに起因しています。 アームホールはコートに限らずスーツやテーラードジャケットでも小さめが主流です。これによって腕の動きの自由度が高くなり、腕を上げた際にも胴部分の生地が引っ張られずにシルエットを維持することができます。 しかしスーツやテーラードジャケットの上からコートを着用するとこれが欠点となり、腕を通しにくくコートの脱着が困難となる場合があります。それでもコートをワンサイズ上げれば解決することもありますが、そうなると単体着用時に外観が悪化します。 私もこの点が悩みのタネとなっており、特にウールコートはスーツやテーラードジャケット着用時には避けておりました。しかしそれはラグラン袖のコートで解決可能では無いかと思い、先日試しに購入してみました。 ラグラン袖は袖部分と首元が繋がるデザインの袖で、袖と肩部分が一体化しています。このデザインはクラシックスタイルのコートなどの一部で採用されており、アームホールが大きく作られています。 参考までに上記は先日、高円寺の古着屋さんで購入したバーバリーのラグラン袖のコートでございます。サイズなどの詳細は不明ですが1990年代に製造され、カシミア混の素材を使用しているとのことです。 このコートはアームホールが大きいので、ジャケットの上から着用する際に腕が通りやすく脱着が容易です(46相当のサイズ感)。その場合は多少袖が短い外観となりますが特に問題とはならず、また単体使用も可能です。 カジュアルコートでもラグラン袖はよく見られるデザインです。特にオーバーサイズコートは肩の落ち込みが無いため、無理をして大きいサイズを着用しているようには見えない利点があります。 一般的にラグラン袖のコートの多くは着丈も長めで、スーツスタイルには良く合うと思います。しかしながら肩幅が狭くなで肩の体型の場合、それが強調されてしまうので注意が必要です。
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